Worldias Chronicle(邦題:ツンデレ戦記)

株式会社トミーウォーカーのPBW『シルバーレイン』のキャラブログ。

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PS『Die a Diner』 リプレイ

ウォルディはマイト・ミツルギとの集合場所に向かう途中で考えた。

マイトの性格、出生、状況、そしてこの世界の価値観と常識を統合。
全事象の可能性を踏まえた上での、思考、模索、推理、計算。
騎士の『血』。自分を自分足らしめる『誇り』。残酷で高尚な要求に応える『意志』。その結果得た『片鱗』。
曰く『神算鬼謀』。聞く必要は無い。『マイトは肉が食べたい…っ!』
・1ポンドは約0.45kg


出鼻を挫く事をよく「スタートダッシュに出遅れる。」と言うが、彼は既に「スタートライン」を間違えた。

二度手間を防ごうと、肉を買いに行ったのである。一般的なお肉屋さんに到着して、困った事に気づいた。
ちなみに、ウォルディがこの結論を導き出すために、どういう理論過程を踏んだのかは割愛する。上記より判断して頂きたい。

一人分のお肉を1ポンドとして、5人分、肉を買うつもりでいた。しかし日本では質量はkgで表される。

(キログラム?習った事はある。…重さの単位だ。…忘れたな。まぁそう変わらんだろう。)

と思い、結局彼は、何と5kgもの肉塊を購入したのだ。お財布も痛いが、5kgの肉を上機嫌に振り回す英国人に周りの目が痛い。

鈍器のようなソレを持って、向かった先は繁華街の路地裏にあるバー「セルビアンナイト」
夜な夜などころか日中でさえ人目を憚らずやってくる客層は最悪。故に一般人はあまり…いや多分あまり寄り付かない。
そんなバーだが、本日は休業日。休みをちゃんと取るあたり普通のバーである。いや、普通では無いが。
そんなバーを取り仕切る若きマスター、メルキュール・リネット(高校生ゾンビハンター・b08203)は、そこで寝泊りしている。
休日ぐらいゆっくりしたらいいのに。彼女は何故かいつもの出で立ちで裏口に隠れている。竹刀を持って。
「さぁて。そろそろウォルが来る時間だね。キシシ。」
なるほど。流石バーのマスター。情報が筒抜けのようだ。
「ウチの厨房をコソコソと勝手に使おうなんて黙ってられないね!」
楽しそうに笑っている。コソコソ使おうとするウォルディをどうやってビックリさせてやろうかと考えている。
「てか、あたしは店で寝泊りしてるんだから…隠れようが無いじゃないか。…アイツ実は頭悪いだろう。」
そんなちょっと抜けたウォルディを想像し、彼女はクスッと苦笑った。


セルビアンナイトに到着したウォルディ。メルキュールが寝泊りしているなんて微塵も知らずに、玄関に到着。ここからコソコソ隠密行動を…

(ガンガンガン!)「メル!メルキュール!厨房を借りるぞ。ここを開けろ。」(ガシャガシャガシャ!)

取りませんでした!コソコソどころか大声で正面玄関をガシャガシャやってます。メルキュールがいないときの事を想定すらしてません。
繁華街とは言え公共の場です。騒音を出し、玄関を乱暴に扱ってはいけませ…あぁ!その肉を武器にしたらダメです!
メルキュールの作戦は期せずして真っ向から打ち砕かれた形になったが、どうやら、この子頭悪いみたいです。
「ちょ!ウォルディ君何してるんですか!」
正面突破を試みるウォルディの余りの凶行に焦りながら駆け寄ってくる女子中学生、比留間・イド(中学生青龍拳士・b06623)が来た。と同時に開かれるバーの入り口からメルキュールの声
「やぁ。休日なのによく来たね!何か用かい?まぁ、上がってきなよ!」
対応こそ営業を仕事にする人のそれである。見事な物だ。内心、想像を超えるウォルディのアレっぷりに驚愕を通り越して感心すら覚えているようだが…

・で、エゲレス料理って何?


「と、言うワケだ。厨房と、肉以外の食材を提供してもらおう。後は俺がやる。アンタらは指を咥えて見てろ。」
「ちょっと待てBuddy.何故俺が肉が食べたいって知ってる?というかその凶器は何だ。ブラックジャックか?」
「別にいいんだけど、勝手に厨房を荒らすと危険だよ。冷蔵庫の食材もあんたには刺激が強すぎかもね。」
「確認しますが、メルキュール先輩!それは『け し か ら ん』類のものでは無いでしょうね!?」

数刻前にマイト・ミツルギ(高校生魔剣士・b08065)がやってきた。その後四人で方針を話し合っていたのだが、ご覧のとおり、遅々として進んでいない。
そもそも、全員がおかしな事を口走ってるのだが、全く気にも留めないこの第三世界。

結局決まった事は、メニューとアシスタントだった。
前菜に野菜のボイル。次にソーセージアンドマッシュ メインはローストビーフ 最後にフィッシュアンドチップスを摘みながら歓談するという方針になった。
基本はメルキュールが横について口添え(口出し)。イドはイギリス料理に馴染みが薄いので、基本の下準備をする。という事になった。
そんなこんなで準備運動は終わり、いよいよ(地獄の)クッキングが始まる。


「…よし。中々良い色だ。やはりセイロンは『W,W社』の秋摘みだな。…カップも温まった。」
まずは紅茶から始めるいつものウォルディ。時間、濃度、温度、扱いと、ほぼ完璧にこなす。
やはり英国人。紅茶のセンスは非常に高い。厨房に高級感溢れる紅茶の芳香が漂う。
「ミルクとレモンを用意しろ。紅茶と共に、先にマイトへ運んでやれ。」
「ミルクとレモンは紅茶用じゃないけど、構わないね?じゃ、先に持ってくよ。」
仕事にしているだけあって、メルキュールはテキパキと給仕をこなす。風味を壊さないよう繊細に、的確に。

「ウォルディ君、油場と湯鍋、大小のレンジの支度が出来ました。いつでも使えますよ。」
「Thanks.そこにある野菜を切る事は出来るな?大きめで。だ。」
イドもまたテキパキと支度を済ます。『家事全般』に長けた彼女だが、『あくまで主役はこの金ぴか』と、自分から行動は起こさない。
「…時間がかかるからな。先に肉をレンジに入れておこう。保温も効くしな。」
そして無遠慮に現れる肉塊
表面を焦がす事もせず無遠慮に放り込まれる肉塊
時間と熱量を無造作にいじったレンジの中で焼かれ続ける肉塊

厨房のレンジからの怪音を耳にし、マイトは鼓動が早くなるのを感じた。落ち着くために紅茶を頂こう。
「…疼くな…何やら、古傷が…」
「ん?どうしたんだい?紅茶がマズかったりでもしたのかい?」
「いや、大丈夫だ。問題ない。……おそらく」

・無添加無着色無味無意味


悲鳴に聞こえなくも無い音を発するレンジを無視し、ウォルディは『野菜のボイル』を作り出す。
『キャベツ レタス トマト キュウリ タマネギ ニンジン シイタケ ナスビ ピーマン…』
ブツ切りにした野菜を放り込む。おいおいちょっと食べるのに苦労しないか?という大きさだが…
『ネギ ハクサイ カボチャ ダイコン ホウレンソウ サトイモ ブロッコリ カリフラワ…』
千切っては投げ、千切っては投げ、大きな湯鍋にポロポロと入れていく…
『レンコンインゲンショウガコーンスイカメロンニラモロヘイヤミョウガシソオオバワサビetcetc……』
入れる入れるまだまだ入れる。野菜なら何でも言い様だ。
「…All Right。湯を追加して…と、火力最大にして煮立てる。」
グツグツ。と言うよりゴボゴボという音を出しながら、鍋の中の野菜が踊る。

怪音が増えた!
「…そういえば、英国料理か」
焼く、煮るしか知らない人種の作る料理だとゴシップで読んだ気がする。
『かつて大英帝国が七つの海を支配したのは、英国人が自国の料理から逃げるために拡張した結果だと。』
無表情であるが、サングラスの横から汗が滴る。無意識のうちに、子犬のように小刻みに震えていた。


次はソーセージアンドマッシュ。ポテトサラダのようなものに、ソーセージ、と言っても日本でよく見かける皮付きではなく
ひき肉の塊。ミートボールを細長い棒状にしたようなものを乗せる。専用のソースを作ると『割とうまい』らしいが…
「ジャガイモ…ポテトを潰さねば…」(ガッ!グシャ!グニグニ!)
ボールに無造作にポテトを放り込み、鈍器や拳骨で潰していく。それを見た瞬間、給仕から帰ってきたメルキュールが叫んだ。
「あー!何やってんだ!このクソ蟲が!皮むきもできないのか×××め!」
「五月蝿いぞ。低俗で低脳っぽい言葉を使うな。……あー…皮か…。」
出来上がったポテトは皮が張り付いている。おかげで潰すのも中途半端、皮が鬱陶しくて仕方が無い。
これもいい味を出す(だろうと妄想する)と、作業を再開。ミンチにした詳細不明の肉の集まりをソーセージ状にする。
「なんだコレは!××××の×××××だと思って×××してるのか!この×××め!こんなもの食ったら××××!」
「あー分かった分かった。この××××を焼き上げろ。フライパン役は任せる。」
「おう!任せな!本場の技を見せてやろうじゃないか! ホント 戦場は地獄だぜ! フゥハハハーハァー
油を挽くや否やソーセージをぶち込んでフライパンを振り回す若きマスター。何か叫んでますけど。

「…早まったか…!?」
厨房が映画のワンシーンのようになっている状況。マイトはある決断をした。
最早是非もなし。最低限の防御手段として牛乳を拝借して胃に膜を作っておく。
ミルクティ用に置いてあった牛乳を一気飲みする。ぬるい。…一番不快な温度である。
…何でもいいけどマイトさん。それは対アルコール用じゃないかな?

・VICTIM


「こんにち…!…わぁ…」
いつもは有り得ない状況に出くわしたのは、稲葉・祐希(高校生ゾンビハンター・b04933)ライア・アルスノーヴァ(中学生魔弾術士・b07601)
メルキュールに呼び出されて、何も知らずに店にやってきた純粋な被害者達である。
「やぁお二人さん。休みの日にすまないね!実は(略)そういうワケだから、よろしく頼むよ!」
祐希はいつも通りメイド服を着て来るが、厨房は既に危険域だと察する。
「ウォルディ…貴方は…もしかしていつもこのような料理を食べているのですか?」
「いつもはこんなに丁寧には作らんが、基本の味付けなら一緒だな。」
(……相手があの男、というのは気に喰わないですが、休業中とはいえ、店から食中毒者を
出す訳には行きません。)
「では、後の盛り付けは私がやります。…どうすればいいのか指示だけ頂けますか。」
(ゴトッ) !?
レンジから取り出されたソレ。以前は肉塊と呼んでいたソレ。今は…燃料?
「表面は黒いが、中は赤いハズだ。美味いぞ?こいつを皿に盛り付けろ」
…絶対赤くない。まず表面が漆黒というのがおかしい……どういう事だろう。
祐希とライアは不安な顔つきで、皿に盛り付ける。付け合せはあるのか聞いた所…
「祐希の顔面近くにある、レンジに入ってる。そろそろだな。」
「え?……!…あ…はっ!伏せッ!」

ドゴォォン!!

祐希は瞬時にライアを始めとする周辺の人を庇い…レンジから解き放たれた、栄養価の高い畜産品…卵に倒された。
「申し訳…有りません…後は…」
一名戦死報告。グチャグチャになったそれをさも当然のように集めて皿に盛り付ける英国人。
それにしても、メイド服の女性が半熟の卵を被って倒れてます。絵によっては相当にエ○いですね。


「何だ?シャキっとせんな」
原型が不安になるぐらい煮詰めた野菜を見て、そう呟く。自分が煮立てたのにシャキっとせんとはこれ如何に。
油でフライされたフィッシュアンドチップス用の魚…とポテトを見て、閃いた。
(あぁそうか。油に入れればシャキっとするのか。)
茹で上がってデロデロになった野菜群を取り出すウォルディ。軽く目を回しながら意識を取り戻したライアの見たものは!
「……!!…だ、ダメです…っ野菜を生で油に入れては…きゃぁぁぁっ!

スパパパパパパパーン!!

「むきゃーウォルディ君ー!!ぎゃぼーーーー!!
全員退避命令!ライアと祐希を引き摺りながら逃げるイドは悲鳴を上げながらカウンターへ!
ウォルディとメルキュールは「ほおぅ。」という顔をしている。だめだ。こいつ等はもうだめだ。

爆音と怒号に、ポジティブな思考がそろそろ限界になってきたマイト。ミルクを含め、飲める物は既に無くなっている。
ややげっそりとした笑顔でやってきたライアと、卵まみれで意識を失っている祐希を目の当たりにし、子犬震えは最高潮。
「…ぁ…あの、もう少し…お待ちくださいね。…きっと…美味しいお料理ができると思いますので…っ!」
「………my god.」


「飯は分けて食え。ストリートの流儀だ。Right?」
「Off Courseだろ?皆の分もある。存分に食べろ。……ん?俺は作ったんだが…まぁ、食卓を囲むのも悪くなかろう。」
(俺のノルマが減る。多少なりとも助かった。)
マイトが軽く安堵した。周りの者に『迷惑』をかけるのは申し訳ないが…

「まずは、温野菜のボイルだ。」
皿に盛られたのは…野菜であったのだろう。最早原型を留めていない。
油に浸かり崩壊したものやテラテラとぬめり輝くもの、さしずめ、暖かい青汁…の方がいくらかマシだ。
これなら、野犬と奪い合う事も無かっただろう。…犬も俺も、これを食べ物と判断しないから。

「次に、ソーセージアンドマッシュ」
遊んでいたのか?と思われるグチャグチャのポテト・皮付き。その上には…肉片が。
「いやーははは。そのソーセージ思ったより脆くてねぇ。粉々になっちまった!悪いね!」
「構わん。味は変わらんだろう。切る手間が省けたな?マイト」
苦笑しながらも焼き上がりは見事だ。流石メルキュール。それとは対照にウォルディには殺意すら覚える。

「メインはローストビーフだ。」
炭のようなものが置かれる。ウォルディが「ホレ」と切り分けて見せるが、どう見ても見事な備長炭だ。
横に盛ってあるグロテスクなそれは何だ…?よく見ると、祐希がそれを凝視している。…あぁ。理解した。

「食べ終わったら、最後にフィッシュアンドチップス。後で持って来る。飲み物と一緒に楽しめ」

…是非も無し。

「これが、大英帝国…。」
イドが呟く。食事中ずっと味付けについて問題提起していたが、馬耳東風だった。

「…致命的な料理…出す人の問題点……大抵、味見に…あります。」
祐希が後悔する。もっと早くかけつけ、味を見ながら勧めれば良かったと。

「お疲れ様でした……すぐに…何か飲み物を…お持ちしますね。」
ライアはずるい!給仕係に立候補し、早々に食事を切り上げてしまった。

「このクソ蟲が!お前の舌は×××の××××を×××してるのがお似合いだ!!」
メルキュールが糾弾する。何故、素材の味をこうも破壊出来るのか。

「Nice work. Buddy. …だが次からは……」
マイトが、げっそりして言う。炭を食わされるとは思わなかった。


「ふぅ。俺も食った。楽しんで頂けたようで、本望だ。こいつが最後の、フィッシュアンドチップスだ。楽しめ。」
これは大丈夫。何せ失敗しようが無い。魚とポテトを油に放り込んだだけだ。
「あぁそう言えば、奥の部屋にいた『アレ』は何だ?フィッシュアンドチップスを食べさせたら、腹を抱えて昏睡したんだが。」
マイト以外の全員が戦線離脱。マイトは出された物を断るという事を知らない子。
「あ、言い忘れてたけど勝手に厨房荒らしたりしないほうがいいよ。
奥の部屋にはちょっとばかし危険な食材がしまってあるからね。…もしかして、その部屋からその魚を持ってきたのかい?…賞味期限切れてる所の話じゃないよアレは。ミイラに近いんだから!」
「そういう魚じゃなかったのか。嫌に毒々しい形と匂いだったが。」

マイトの記憶はそこで途絶えた。



後日、偶然町で三人は出会った。マイトは何故か、よく分からない店で店番をしていたが。
「うんうん、料理してる男っていいもんだったね。もうちょっと安心出来れば、あたしも思わず、顔や身体に手が伸びたのにねフフフフ」
「実際に伸びたのは口数だったな。×××だの。アンタ、料理中いつも口走ってるのか?」

「…一つ、頼みが有る、ウォルディ」
天然セメントで無口なマイトが珍しく、口を開いた。と思えば『頼み』出した!

「人を、殺めるのは、あれで、最後に…」


南無三ッ!
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ちなみに

描写が無いのはワザとです。

調味料を使ってません。

マズさはご想像にお任せします。

稚拙な文で申し訳ない。ネタオンリーです。

ウォルディ君は結局、自分の絶望的な料理感覚にまだ気づいていません!どうしよう!

  • 19/10/2006
  • W,Wの中の人 ♦-
  • URL
  • 編集 ]
まずい! おかわ…

カハァ( ゚д゚)・∴、

あやうく再起不能になるところでした…。

  • 20/10/2006
  • 比留間 ♦mD5gn8q6
  • URL
  • 編集 ]
真逆…

命の危険を感じた経験は枚挙に暇が無いが…料理で死にかける羽目になるとは思わなかった…(がくり

というかウォルディ、食物を何だと思っている。
色々と許せんので今度メルキュール…は危険だな、ライアか比留間の料理を見ておけ。

  • 21/10/2006
  • 瀕死のマイト ♦qleUZF9k
  • URL
  • 編集 ]
悪いね!モグリの医者を一人回してくれないか?

久々に楽しい休日だったね。

しかし、カテリーナ(奥の『アレ』)がヤられるとはね。
あたしは平気だったのにさ…(首かしげ)。

  • 22/10/2006
  • メルキュール姐さん ♦JppN/jdQ
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